「水生昆虫とフライタイイング」〜忍野の今〜 その1


5月29日に、第4回目のトラウトフライタイイングスクールを開催いたしました。全4回のスクールもついに最終回となりました。これまで学んできた内容を最大限に生かし、皆さんタイイングに夢中でした。
最終回は、弊社のCFT-150エクステンドボディーツイスターを使用した、タイイングレシピや、タイイング手順をご紹介していきます。
またこれからの時期に有効なフライパターンなどもご紹介していきます。

1回目は、エクステンドボディを使用した、ナミフタオカゲロウをご紹介します。



 



ナミフタオカゲロウ(フタオカゲロウ科)
羽化期:4月下旬〜5月下旬

サイズ   フックサイズ 12番〜10番
  オリーブ色と褐色の混ざったようなくすんだ色(ダン)。
特徴的部位  

幼虫や亜成虫・成虫などごとに胸部付近に、黄色の斑紋などが見られる。
小魚のようによく泳ぐ種である。

羽化する時間帯   15時頃から日没まで
羽化方法   陸上羽化
羽化特徴   水面の上に出ている石や木はいのぼり、外皮の乾きを待って脱皮する。年1世代。

 



ナミフタオカゲロウ スピナー Namifutao Kagerou Spinner

アカマダラクリップル


今回タイイングしていただいたのは、ナミフタオカゲロウが産卵後に水面に落ちてスペント状態になった姿を模したフライ。ひと際目立つスピナーがフライフィッシング的にあまり重要じゃないのに比べると、産卵後のスペントは高い確率で大型のライズを誘発する。
メイフライの細長い腹部を表現したエクステンドボディ。ウイングはハックルが水平に巻かれたパラシュートタイプなので水面では抜群の安定性。


・フック:TMC 2488 #12
・スレッド:TMCユニスレッド 6/0ライトケイヒル
・エクステンドボディ:エクステンドボディツイスター(Mサイズ)、シマザキフライトーン・グレー、
 ダビング材(オリーブブラウン)
・リブ:スレッドをシマザキフライトーン・ダークブラウンで着色
・テイル:ムースボディ
・ソラックス:ヘアーズイヤー・ナチュラル
・ウイング:ラムズウール・ライトグレー、クリスタルフラッシュ



●タイイング手順


1. ニードルMをバイスに挟み、先端部にスレッドを2周ほど巻き、ウイップフィニッシュ2回でスレッドを仮留めする。

2. インナーフォームを巻き留める際のグリップとなるように、2mmほどスレッドを下巻きする。

3. インナーフォームをMを下巻きしたスレッドの上に巻き留める。

4. インナーフォームでニードルを包み、ニードルの根もと方向へスレッドを巻き進める。

5. 凹凸の溝をなぞるようにしてニードル先端までスレッドを移動させる。その後、フライトーンでボディの下地となるカラーを着色。

6. ダビング材を巻く、「巻く」というのは、ダビング材を短冊状に伸ばしフォームに巻きつけるため。
  ニードルの根もとに側にくるりと絡み付けて先端側へ巻き進む。そのため長毛のダビング材が扱いやすい。

7. 巻き終えダビング材にスレッドを数回巻いて固定する。

8. そのまま専用接着材に漬ける。ダビング材全体に接着剤を行き渡らせる。

9. スレッドをフライトーンで着色する。リブを巻くためのものなので、ダビング材より濃いカラーを選択。
  この場合はダークブラウンのマーカーを使用している。

10. ムースボディーのヘア2本をテイルにする。ボディーより、やや長めに取り付け、スレッドで巻いた後、
  根もと側に引っ張って調節する。最終的にはテイルとボディー同じくらいの長さにする。

11. ヘアーがボディーの上部をきれいに沿うように微調節をしつつ、ボディーの凹凸の溝に沿って
  スレッドを巻き進め、ファイバーを留める。

12. もっとも根もと側まで巻き進んだら、そこでウイップフィニッシュを2回。スレッドを切って、ボディの完成。

13. フックをバイスに挟み、オリーブ系のスレッドで下巻き。
  シャンクいっぱい分くらい巻く。

14. ボディーをフックに巻き留める。

15. ボディーをしっかりと固定できたら、前側にはみ出した必要のない部分をカット。

16. 垂らしたスレッドにダビング材を縒りつける。

17. ソラックスの後半部分をダビングする。エクステンドボディーの接続部の凹凸がきれいに埋まるように太さを調節。
  アイ側に残った隙間には、この後ウイングを留め、ソラックスをダビングし、ヘッドを作る。

18. スペンドウイングとなるラムズウールをタスキ掛けにして巻き留める。
  長さは後でカットして調節できるのでやや長め(エクステンドボディーと同程度の長さ+アルファー)

19. ウイングにキラメキを加えるシンセティックを用意。ここではクリスタルフラッシュを7本〜8本程度使用する。

20. ラムズウールのウイングの上に、クリスタルフラッシュをタスキ掛けで巻き留める。

21. ヘアーズイヤーをスレッドに縒りつけ、ダビングしてソラックスを形作る。

22. 縒りつけたヘアーズイヤーを、フックシャンクだけではなくウイングの上部にもタスキ掛けしてダビングし、ボリュームを出す。

23. スレッドをヘッド側に移動させ、最後しっかりとヘッド部を巻き留め、ウイップフィニッシュ2回。

24. 長いクリスタルフラッシュをカットする。ラムズウールのウイングより若干長い程度にするのが目安。



 

上記のフライレシピは今回タイイングしたフライで使用したマテリアルです。
タイイングの一例としてお役立てください。



次回のピックアップニュースは、コウノマダラカゲロウです。
どうぞお楽しみに。



 
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