Tips
●ガイドライン パワーテーパーとG.Loomisのマッチング  2008.11

 現在、G.Loomisでは、対象魚や目的にあわせた、様々なフライロッドをラインナップしています。それぞれのロッドにガイドラインパワーテーパーがどのようにマッチするか、参考としてご紹介いたします。 パワーテーパーをキャストする際は、末端にランニングライン(シューティングライン)を接続します。キャストする際は、ロッドの先端からランニングラインを50cm前後出してキャストすると丁度良いでしょう。

●スティンガー GLX/アルタ 

 スティンガーは、オーバーヘッドキャストと下手を利用したスペイキャスト(アンダーハンドキャスト)の両方に対応する、スカンジナビア地方で評価の高いツーハンドロッドです。このラインナップの開発には、北欧のレイフ・スタブモをはじめとするガイドライン社のテスターが深く関わっていました。開発段階からパワーテーパーが積極的に使用されていたので、容易にマッチするラインを見つける事が出来るはずです。ガイドライン社のマッチングチャートと、スティンガーのスペックを重ねることで、簡単にラインを選択する事ができます。表示通りの設定にすれば、最もベーシックなキャストフィールが得られます。これを指標として好みの長さと重さに調整していく事で、より理想のラインに近づく事ができるでしょう。短く軽い設定にするとよりオーバーヘッドキャストに向いたセッティングになり、短く重い設定にすることで、アンダーハンドキャストが容易になります。長めで軽いセッティングの場合はスペイキャストに向くスムーズなループ展開が得られるはずです。いずれにしても鋭くパワフルでスピードの有るループを容易に生み出す事ができるので、きっと驚かれるはずです。パワーテーパーダブルハンドは、スティンガーシリーズに最も適したシューティングヘッドといっても過言ではないでしょう。1本の竿に対し、パワーテーパーをフローティング、シンクティップ、シンキングと複数本マッチングさせ、持ち選ぶことで、釣り場でのさまざまな状況に対応する準備が出来ます。

 そのほかに、主に日本の湖で行われるようになった、シューティングスペイと呼ばれるキャスティングとパワーテーパーのマッチングについて説明いたします。このキャスティングは、ライトウェイトのスカジットキャストで、方向転換の少ないスイッチキャストと言い換える事が出来ます。スティンガーシリーズでこれを行う場合、シングルハンド用のパワーテーパーを使用する場合があります。ロッドの指定番手と同じか、一つ軽いものを、カットせずにそのままの長さで使用するか、先端約4mをシンクティップにする場合が多くみられます。#7/8ウェイトのロッドには#6/7のパワーテーパーシングルハンドを合わせ、#8/9ウェイトのロッドには#7/8が基準になります。#9/10以上の場合はダブルハンド用を選択肢にくわえる事が出来るでしょう。キャスティングの詳細と注意点については前回のTipsをご参照ください。

●トラディショナル GLX/デベロン

 トラディショナルは一般的なスペイキャスト用のロッドですが、オーバーヘッドキャストもできる汎用性の高さを持ち合わせています。一般的なウェイトフォワードのスペイラインを用い、ゆったりとした手の動きでキャストすることができます。このロッドでパワーテーパーダブルハンドをキャストすると、コンパクトな手の動きと少ないバックスペースでキャストする事が出来ます。一般的なスペイキャストのスキルがあるアングラーの場合、さらに容易にキャストする事が出来るはずです。フローティングやインターミディエイトを、ロッドと同一の番手で使用する場合は13.5mのままキャストすることで、スムーズなループが作りやすくなります。 深く沈むシンキングラインをキャストする場合や、バックスペースが極端に少ない場合は一番手重いラインを11m前後にカットすることで対応できるでしょう。シューティングスペイを行う場合、スティンガーと同じ考えを当てはめる事が出来ますが、ロッドの全長が16フィートを超えるものや、ラインウェイトが#10を超える場合、ダブルハンド用を用いるなどの工夫が必要でしょう。

●ドレッジャー GLX/キスピオックス

 アメリカ北西部でスカジットキャスト用に開発された、とても柔軟なロッドです。驚く程しなやかで粘りのあるブランクスは、短く重い、フローティング・シンクティップのスカジットラインシステムを、主にサステインドアンカーを駆使して投げるために設計されています。それが、このロッドにはスカジットラインこそ最適のチョイスと言われる所以です。しかし、釣り場の状況によっては、もっとデリケートなプレゼンテーションが要求される場合があります。そんなときはパワーテーパーダブルハンドを予備として携帯することで、シングルスペイなどのタッチアンドゴーのキャストが出来ます。フローティングやシンクティップのラインを13m前後でキャストできるでしょう。スカジットラインにくらべ、パワーテーパーはデリケートにプレゼンテーションする事が出来ます。
川の水位が低く、使用するフライが小さい場合には、パワーテーパーシングルハンドのデュアルフローティングを合わせることで、より繊細な釣りが出来るようになります。

ドレッジャーでデュアルフローティングやインターミディエイト等のシンクレートの遅いパワーテーパーを使用する場合、ペリーポークの際にアンカーが切れる場合がありますから、慣れるまでフライを外して充分に練習をすることをお勧めします。

●ネイティブラン GLX/クイナート

 スチールヘッドとサーモンの為に作られたシングルハンドロッドです。日本では湖でウェーディングの釣りをするアングラーの注目を集めています。ロングベリーのウェイトフォワードラインを操作し、シューティングヘッドを難なくキャストするパワーを有します。パワーテーパーシングルハンドを使用することで、シングルハンドのスペイキャスティングがより簡単になります。パワーテーパーの長さは9フィートのロッドの場合は9m、9フィート6インチのロッドの場合は10m、10フィートのロッドの場合は11mが基準になります。#7指定のロッドには#6/7のラインウェイトが基準になり、同じように#8指定のロッドには#7/8、#9指定のロッドには#8/9が基準になります。長さを短くして使いたい時はひとつ上の番手を選択することも考えられます。
シンキングを使う場合は、基準よりすこし短くカットした方が良いでしょう。特にバックスペースの少ない湖のウェーディングの釣りでは、オーバーヘッドとスペイキャストを同じラインで投げ分ける事が出来るので、釣りができるポイントが増えるでしょう。スペイキャストの際に上手にフォールを入れる事が出来れば、オーバーヘッドキャストと同じくらいの飛距離を出す事ができるはずです。オーバーヘッドキャストの際は、通常のシューティングヘッドよりも、ややゆったりとキャストする事で、より良いタイミングを見つける事が出来るでしょう。抜群の飛距離に驚かれるはずです。
スイッチロッドとも呼ばれるセミダブルハンドロッドの11フィートは、パワーテーパーシングルハンドが10~11.5mで使用されています。#7指定のロッドには#6/7のラインウェイトが基準になり、同じように#8指定のロッドには#7/8が基準になります。長さを短くして使いたいときはひとつ上の番手を選択することも考えられます。 基準よりも短くカットすると、操作性が向上します。

また、オーバーヘッドキャストがもっと容易になるでしょう。

ビーチロッド

 ビーチロッドは海のショアフィッシングで活躍します。大型のフライや重たいラインを比較的容易にキャストすることができるので、船で使用されるケースも増えています。パワーテーパーを使用する場合、オーバーヘッドキャストで使用する場合が多く、

#10/11のロッドには#8/9を11m前後にカットして使用できます。#12/13の場合は#9/10を11m前後にカットして使用できます。ランニングラインはLRL DC13.5kgなどの強度があり太目のものが選ばれています。

 

 

パワーテーパーをカットする際は、こちらのカッティングチャートを参考にご覧ください。

 

 以上のように、ガイドラインはG.Loomisをはじめ、様々なロッドにあわせて使う事ができます。お気に入りのラインを探すためには、予期せぬロッドの破損を防ぐため、また安全面からもキャスティングテストを慎重に行って下さい。前回のティップスでご紹介したとおり、パワーテーパーに絶対のセッティングはありません。ラインのセッティングでご不明な点は、お住まいの近くのガイドライン販売店に相談してみる事をお勧めします。ロッドの性格にあったラインを選ぶ事ができれば、釣りがもっと快適になり、今まで以上に愉しくなるはずです。

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