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●開発エピソード Episode #12 CFT-1000マルコポーロフライタイイングシステム 「海外でのマルコポーロ」

 

アメリカにて
マルコポーロをデンバーで開催されたFFRショーで発表した時は、それは素晴らしい反響を得ることができました。3日間に渡り本当に多くの人にマルコポーロを見ていただくことができました。中でも「007のタイイングツールだな!」という声は非常に印象に残っています。我々にとっては最大級の賛辞のひとつでした。もちろん賛辞の声ばかりではなく、中にはクレームをつける方もいらっしゃいました。でもそれでいいンだと思います。万人に愛されるのは非常に難しい事ですし、日本からフライの本場アメリカにデザインを提案する難しさを感じつつ「よしッ、上等だ!また頑張ろう!!」というポジティブな反骨精神を持つこともできました。その直後、あの忌まわしい事件911がNYで起きたわけですが、それ以降マルコポーロをアメリカに持ち込むのに苦労したことが何度かありました。ビジネスでの入国なので余計に怪しまれたのでしょうか?カタログを見せつつイミグレーションでつたない英語を駆使し説明しました。
入国を済ませた後、「だって007のツールだもんな…」とひとり吹き出してしまったのも今となっては懐かしい思い出です。

もちろん今はもうそんなことありませんよ!ご安心を。


イギリスにて
そして2003年にはイギリスで長い歴史と権威のある雑誌「Trout & Salmon」や「Trout Fishing Magazine」を発行するE-map active publish社が主幹するNational Angling AwardにおいてBest Game Fishing Accessoryに選ばれました。これには本当に驚きましたイギリスのディストリビューター(取引先)からその知らせを聞いたときには、何のことだかよく分かりませんでした…。。

「Trout & Salmon」や「Trout Fishing Magazine」は時々目にはしていましたが、毎号見ていたわけではないので、このような表彰があることを知らなかったのです。ハハハ。当時ディストリビューターが派手にC&F DESIGNの商品をショーで展示するようなこともなかったでしたから。(彼らにとっては一輸入品でしかありません) 当時アメリカと比べたら、ブランドとしての認知度は遥かに低かったと思います。そんなわけで、表彰の盾がディストリビューターから届いたときはうれしかったですねー!多分、日本ではほとんど誰も知らないショーです。しかし日本製のフライ用品などほとんど認知されていないイギリスで表彰されるというのは、我々にとって特別な意味があったわけです!アメリカで「007のツール」と言われたマルコポーロが、その映画が生まれたイギリスで表彰されるというのも、何かの縁なのかも知れませんね。
余談ですがC&F DESIGNについては、Made in Japanではあることは理解していても日本のブランドであることを知らない人は、今でもかなりいます。(笑)
 


ネーミング
ネーミングも難しかったですね。思い入れが強すぎて、矢継ぎばやに候補が出なかったように思います。覚えやすく、親しみやすく、そして忘れない。もちろん商品のコンセプトを表していなければなりません。そんな折、メルセデス・ベンツのワンボックスカーにマルコ・ポーロの名が付けられていることを知りました。マルコ・ポーロは誰もが知っている商人でもあり冒険家でもあります。アジアへの旅を綴った「東方見聞録」はあまりにも有名で、日本をジパングと呼びヨーロッパに初めて紹介した人物でもあります。そんな日本とも関係が深い彼に敬意をもちつつ、その名を冠にするにもいいんじゃないか!というか、閃いた時には即決だったと思います。 この手のネーミングというのは、得てして身近な人に相談してもあまりいい反応はなかなかないものです。CFT-1000マルコポーロについても例外でもありません。しかし時間とともにフィットしてくるものです。冒頭の覚えやすく、親しみやすく、そして忘れない名前になったと思います。ちなみに外箱にはZipangとスタンプしていますが、気がつかれたでしょうか?


そして、ケースにはアルマイトエッチングを施したマルコポーロの銘板を取り付けました。(ボビンホルダーのリングにも採用しています) 商品をグッと引き締める小さな部品ですが、日本の高い工業技術を証明する加工技術のひとつです。
じつは今、この素晴らしい技術は日本から無くなろうとしています。寂しいですね。

 
 






最後に
いろいろと思い出の詰まったマルコポーロですが、一連のフライタイイングツールが多くの方のフライフィッシングライフをより豊かにすることを今日も願って止みません。皆様から楽しい旅の思い出をお聞きできるのを楽しみにしています!





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